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出張時に会社へおみやげを買って帰るということ

 

私の勤め先では出張者がおみやげを買って帰る文化も慣習もない。

 

「仕事で行っているのだから、そんな必要がない」ということだそうだ。とてもドライで合理的だ。

 

じゃあプライベートで旅行へ行ったら買って帰るのかと言うと、それもあまりない。

 

私が旅行へ行っている頻度は断トツで高いから、これはありがたいことだ。

 

でも、私が職場におみやげを買って帰りたくないかというと、決してそんなことはない。LCCで旅行しているから帰りの手荷物を増やしたくないというだけだ。

 

私は人から何かを貰うのは気恥ずかしくて苦手だが、贈り物をすることには純粋に喜びを感じるタイプ。むしろ積極的にしたいと思うほうだ。ただ、誕生日のようなアニバーサリーにそういうことをするとお返しが発生しがちで、延々と続いてしまうのでそれをやらないだけだ。

 

他方、出張へ行った際におみやげを買って帰るというスタイルは、自然なカタチで部署のメンバーに贈り物ができるので、むしろ積極的に行うべきだと考えている。

 

会社から出張日当が支給されていて、食事代等を差し引いてもたいていおつりがくる。宿泊費だって差額が出るものだ。だからおみやげを買ったところでほとんど持ち出しも発生しない。

 

これを自分の懐に入れるのは、旦那がお小遣い制の家庭ならよく理解できる話。わたしだって結婚していた期間があるので十分過ぎるほど理解できる。しかし今の私みたいな独身者であれば、部署のみんなにおみやげというカタチで還元する余力もあるだろう。

 

それにおみやげを買っていって、内心「アイツはイヤなヤツだ」なんて思う人なんて皆無だ。その後のコミュニケーションが円滑にいく、何かを頼みやすくなるなど、自分にとってはメリットの方が大きい。

 

それとお土産のクオリティはケチらない方がいい、というのも持論だ。

 

みんなに1個あたればいい、中身は何でもいい、だと中途半端に終わる。みんなに2個も3個もあたる、何種類か買っていって好きなものを選んでもらう、女性には数多くあたるなど、そういう配慮をしたっていいと思う。

 

おみやげは「職場のメンバーに日ごろの感謝をこめて」のような崇高なものではなく、気軽に「どうも、引き続きよろしく」を表現できる。

 

そういうチャンスを自ら放棄するのはもったいないと思う。

 

私にとって出張時の会社へのおみやげとは、そんなツールである。きわめて打算的に思われるかもしれないが、気にしない。