台湾の登山パーミッションの話

台湾

10月下旬に台湾の南湖大山と武陵四秀に登る予定を組んでいる。計画を立てたのは8月下旬頃だっただろうか。

 

台湾には3,000m峰がたくさんある。日本から近いので旅費はあまりかからないし、台湾観光とセットにすることでかなり満足度の高い旅になるだろう。

 

台湾の登山に関して言うと、最高峰の玉山に登るガイドツアーをよく見かけるが、それ以外はあまり見られない。そもそも山の名前すらほとんど知らない。

 

ニッチではあるが、こういうところにビジネスチャンスがありそうだ。客単価もきっと高い。

 

個人での海外登山は、言葉の壁に加え、さらに交通機関の壁がある。

 

外国人が日本の山々に登ることを想像すれば分かりやすいと思う。彼らが日本でレンタカーを借りて、通行区分が左右逆の道路を登山口まで運転し、日本語しか通じない山小屋を利用するとなると、かなりハードルが高いと思う。ご苦労さんである。

 

これが台湾の場合、言葉×交通に加え、当局による許可の問題がある。

 

日本のように『明日は天気が良いから○○山に登りに行こう』みたいな登山は難しい。事前に当局へ申請して、許可証を発行してもらう必要がある。

 

私は過去に2度雪山に登っているが、自分でウェブサイトから申請して許可を得た。自分で出来たからそれを推していたものの、台湾の緊急連絡先を求められるのでいつも苦労した。それと台湾の電話番号またはローミング可能な日本の電話番号も必要になる。

 

でもこれらを引き受けてくれるサービスがあるというので、今回の申請はそちらにお願いすることにした。許可申請の代行だけではなく、移動や宿泊、食事の手配も可能なようだ。それぞれに料金設定があるので、明朗会計で分かりやすい。支払いはPayPalで行うのでスマホ一つで完結できる。

 

今回、2つの許可申請で1,840台湾ドル、約8,600円くらいだった。

 

さて、これは高いのか安いのか?

 

過去2回、自力で申請した経験からすると、絶対安いと思う。

 

フォームに必要事項を記載してしばらく待っていればメール返信があり、支払いを済ませれば終わりだ。当局の許可が下り次第許可証がメールで送られてくる。

 

利用したのは、山と道さんのウェブサイトで紹介している米亞桑(Miasan)さんだ。

 

私の場合、申し込んでからしばらく返答がなかったので、実は少々諦めかけていた。上記の記事は2019年4月21日にポストされたものなので、もしかしたら終了したサービスなのかもしれない。

 

自分もブログを書いているからよく分かるが、過去記事のメンテナンスをすることは皆無に等しい。途中にパンデミックもあったことも考慮しなければならない。

 

と思っていたら返信があり、それ以降はとても迅速に事が運んだ。入山日まで2カ月を切っていたのに、申請に間に合った。ちなみにこれを書いているのは2024年10月19日だ。

 

スマホ一つで格安航空券もホテルの手配もすべてできるし、Googleマップを頼りに人気のレストランで食事もできる。でもガイドブックに載っているような一般的な旅行からちょっと『逸脱』する行動をしようとすると、それなりにハードルが高くなる。単独登山もその類だろう。

 

こういう時、やはり現地の旅行会社にお願いするのが手っ取り早い。台湾での登山を通じて、それを再認識した私であった。