つい先日カムチャッカ半島付近で地震が起き、津波も発生した。
カムチャッカ半島と言えば、ハイカーには有名なアバチャ山(アバチンスキー)がある。私はこの山に登って高山植物を観たり、コリャーク山(コリャークスキー)を眺めてみたいと思っていた。
ちょうど2019年頃に渡航計画を進めていたが、パンデミックに続いてウクライナ戦争もあって未だにこれは叶っていない。
同じようにパレスチナの問題、ミャンマーでのクーデター、イラン情勢の悪化など、行きたいと思っている場所に行けない、あるいは今は行くべきではないというケースがある。
でも、諦める必要はない。チャンスはいつかやって来る。
ただ、時は着実に過ぎて行き、自分自身は少しずつ老化が進んでいく。あのパンデミックについて、人々はすでに記憶から失われていまったかのようだが、3年も4年も自由な渡航が制限されたのだ。こんなことが二度と起こらないとは限らない。
チャンスが来たらすぐに行動できるように、準備だけは怠らないようにしたい。
やりたいことを放置すると、やりたくなくなるのか?
ちょっと話が脱線するが、自分がやりたいと思ったことをやらないままで放置すると、どうなるか。
数か月、数年単位で放置した場合、情熱が薄れてしまうことがよくある。やりたかったことが、それほどやりたくないと思えてくる。どうしても行きたかった場所が、それほど行きたくなくなっている。こういう経験は誰にでもあるのではないか。
やらなかった理由は人によってさまざまだと思うが、家族や仕事、金銭的な理由など、外的な要因で諦めることが多いと思う。
ただ、それらの事情が解消されたとき、再び情熱が湧いてきて、やりたいと強く思い始めることがある。自分の思いというのは、そのまま記憶から失われてしまうほど軽くはないのだ。あとあとになって後悔という形で自分を悩ませることになる。タチが悪い。
私たちの内面に存在する「好き」はしつこく生き続ける。価値観なんてそう簡単には変わらないのだ。
繰り返しになるが、条件が揃えばすぐにやれる準備をしておいたほうが良い。条件とは、十分な時間なのかもしれないし、資金なのかもしれない。あるいは一度冷めてしまった自分自身の意欲なのかもしれない。
こういう観点においても、一度やりたいと思ったことに関しては、チャンスが来た時のために準備をすることも大切だ。
つけ加えて、意欲が湧かなくて例え消極的な態度であっても、一つずつ片付けていくことも検討すべきだと思う。チャンスが来た時には体力的に手遅れなことがあるからだ。
私にとっては中国本土旅行
いまの私にとって中国本土への旅行が最も意欲的であり、かつ背中を押してくれる。
昨年11月に中国への渡航に関してはビザ免除措置が復活した。物価が安いことは円安に苦しむ私たち日本人旅行者には追い風なんだけど、偏見や不十分な証拠による「なんとなく怖い」という空気によって、中国旅行へ行く人が少ない。
需要が少ないということは、もはやチャンス以外の何物でもない。おかげで、私はせっせと中国へ通う。
今年はすでに4回に分けて中国旅行をしたが、9月にも7泊8日の予定で中国へ行く。
今年の国慶節は10月に入ってからだし、中秋節も10月だ。日本も暦の関係でシルバーウィークのような連休はない。旅行がしやすい。
今回も札幌から春秋航空で往復するので、航空券は27,050円で済んだ。
来月の話なので、大枠だけ準備を進めてみた。
テーマは上海起点に、高速鉄道で省都を巡る旅だ。
上海→安徽省→湖北省→湖南省→江西省→浙江省→上海をザーッと駆けてみる。私の旅は一度で終わらないことが多いので、今回の旅行は下見の位置づけだ。
夕方に上海浦東空港に到着後、市域機場線で上海虹橋空港へ行き、高速鉄道で蘇州へ行く。それから先の予定は次の通りで、宿泊の予約はすでに完了し、あとは高速鉄道の予約だけとなった。
日にち | 旅程 | 宿泊費 |
1日目 | 札幌→上海→蘇州 | 4,735円 |
2日目 | 蘇州→合肥 | 4,296円 |
3日目 | 合肥→武漢 | 3,647円 |
4日目 | 武漢→長沙 | 3,564円 |
5日目 | 長沙→南昌 | 4,980円 |
6日目 | 南昌→杭州 | 4,771円 |
7日目 | 杭州→上海 | 4,281円 |
8日目 | 上海→札幌 |
今回の宿泊先は、かなり贅沢をして4つ星ホテルも多い。ほとんど朝食付きで、30平米前後の広い部屋で好んで高層階にした。日本で同じクオリティでこの価格帯で泊まれるホテルなど、いまは皆無だろう。
今年は残りインドネシアのバリ島とベトナムへ行く予定を組んでいるが、海外マラソンへの参加目的の旅は11月のハノイで一旦中止して、来年は中国本土の旅行にオールインしたい。最低限、浙江省から海南島までの沿岸部と、河南省から黒竜江省までの北東部を旅をしようと思う。たとえ航空券のセールがあっても飛びつかず、韓国や台湾、タイ、ベトナムへのムダ旅は控えたい。
地元北海道の山旅も、昨年から何度か日高山脈に通ったおかげで、気持ちが乗ってきた。
オフシーズンを中心にできるだけ活動し、心残りや宿題を一つずつ片付けていきたい。

今の私にとって最も楽しいと思えるのは、中国本土への旅行だ。自分の内面にある「好き」は生涯変わらないように思う。だから心のディレクションに従った生き方をしたい。