迷沢山・阿部山登山|平和の滝からスノーシューで送電線ルートへ(1月上旬)

 

 

こんにちは!やまたび北海道のコモ子です。

 

今日は札幌市のマイナーな山、迷沢山と阿部山の話題です。

 

マイナーとは言いましたが、地元の雪山ハイカーにとってはどちらもメジャーな山で、積雪期には多くの人に登られているんです。

 

とは言え、西区平和地区から登ることができる山々(手稲山、ネオパラ、百松沢山、迷沢山、阿部山)の中では、迷沢山の人気ランキングは最下位なのかなぁ、、、

 

そんな迷沢山へ2015年の元旦に登り、稜線から阿部山を伝って下山してみました。その時の記録をもとにお話をしていきます。

 

なお、迷沢山のガイドは「北海道雪山ガイド(北海道の山メーリングリスト編)」にて詳しく紹介されていますので、ぜひこちらをご覧ください。

 

 

平和の滝は冬期間の除雪はされていないので要注意

平和の滝

 

手稲山の登山口となる平和の滝には大きな駐車場がありますが、冬は残念ながら除雪されていません。

 

手前に数台が駐車できるスペースが除雪されていますが、停められる台数は少なめ。時間が遅くなると満車になる可能性があります。そこに駐車して登山開始です。

 

 

おそらくこの時期は、阿部山に登る人が6割、手稲山が3割、迷沢山が1割くらいではないかと思います。

 

人気の手稲山も、ハードなラッセルをしてまではちょっと、、、という人が多いのかもしれませんね。 

 

登山道を1.5km進んで琴似発寒川のスノーブリッジを渡る

迷沢山へ

 

夏の登山道を進み、阿部山への分岐点を過ぎると、足跡がだいぶ少なくなります。ここまでの雪質を見て、およそ何時間で登ることが出来るのか、と言うよりもどのくらいラッセルで苦労しそうかということが想像できるでしょう。

 

 

さて、登山道が琴似発寒川を離れて手稲山へと登っていくのは約3km地点からですが、1.5km地点に送電線の下を通る箇所があるので、ここで川を渡ります。

 

スノーブリッジをうまく使って対岸に渡り、後はひたすら送電線沿いに登り続けます。

 

基本的にどの送電線沿いに登っても稜線上に到達できますが、今回登ったのは一番奥の送電線。

 

 

このルート、川を渡る前に見上げると、引き返したくなるくらいの急登に見えますが、傾斜が一番きついのは最初のコブまで。だんだん楽になっていくので、安心して登りましょう。

 

雪の状態によっては厳しいラッセルを強いられますが、冬のトレーニングには最適かも。

 

手稲山

送電線を離れて林内へ。手稲山の電波塔群を裏手から眺める。

街並み

西区の西野や平和、福井地区を眺める。当時、西野の住人だった私。


標高900mの台地の状況で山頂を目指すべきか決めたい

迷沢山

 

高度を上げていき、標高750mを超えた付近から送電線を離れていきます。北側の林内を歩いて標高900mの台地へ達します。

 

ここから先は平坦な地形になるので、さらにラッセルがきつくなります。

 

雪国にお住いの人ならわかると思いますが、木々の付着した雪の様子から、前日にどのくらいの降雪があったのかが想像できますよね。

 

この日はかなり雪深く、迷沢山までスノーシューで4時間を要しています。

 

スキーならもっと早かったかも。

 

 

上部の平坦地系は、ガスがかかって視界を見失うと、きっと迷います。

 

適宜マーキングをするか、引き返すのも視野に入れて山頂を目指しましょう。もちろん、往路は大丈夫でも復路に迷うことも想定して。

 

前出の雪山ガイドにも書かれていますが、山頂までは迂回をします。

 

私のようにラッセルの距離を短くしようとして滝ノ沢を横断すると、深いラッセル地獄にハマります、、、汗。おススメできません。

 

迷沢山山頂部

900m台地から迷沢山の山頂を見た様子。行く?って悩むかも。

青い空

日本海側の冬季に、青い空に出会えると嬉しいですね。


夏は易しい。でも冬季に登って嬉しい迷沢山の頂き

迷沢山山頂

 

夏に登ると易しい山ですが、冬季で条件が良くないとこんなに苦労します。平和の滝から4時間です。もはやこれは自己満足以外の何ものでもありません。

 

もちろん、誰一人スライドすることもなく、元旦から山歩きができる喜びを感じます。

 

辛いラッセルも山頂に達することで、一気に忘れてしまうもの。エネルギーがみなぎってきて、稜線伝いに阿部山から下山する元気が湧いてきます。

 

手稲山

手稲区から仰ぎ見る山頂とは真逆のシーン。特徴ある山頂部ですね。

セルフィー

積雪期は木の枝が近くなるので、上部からの自撮りがしやすい。


阿部山を経由して琴似発寒川へ下山する

迷沢山

 

ここからはややディープな話になります。

 

通常はそのまま送電線沿いに滑走して帰るのですが、△869.5(峰越)から阿部山を経由して下山することにします。

 

地図

地理院地図「地理院タイル」を一部加工して使用

 

2万5千図で見ると、だいたいこんなイメージです。

 

送電線の下を通っていったん標高820m付近まで下り、いくつかのコブを越えて「峰越」まで進みます。そこから尾根を伝って阿部山まで下ります。

 

「峰越」までの稜線ではラッセルに苦しめられることもありますが、それが終わればあとは下りるだけ。下り口と方向をしっかり見定めましょう。

 

しかも阿部山から琴似発寒川までの区間は、多くの人が登っていますので、明瞭なトレースがたくさん付けられているでしょう。

 

琴似発寒川まで下りたら、スノーブリッジを渡って登山道へ合流。慎重に渡ったらまもなく平和の滝に到着です。

 

札幌市街地

稜線から市街地の眺め。プリンスホテルの丸いタワーが見えます。

峰越

峰越の下降ポイント付近。間違えると百松沢山へ登ってしまう。


稜線

しばらくすると薄暗くなってきました。稜線を振り返って。

阿部山

夕方に阿部山へ到着。ここまで来るともう安心です。


月と空

16時を過ぎて空には月がくっきりと見えてきました。

森の隙間から夜景

木々の隙間から夜景が見えてきました。稜線上でテント泊もいいかも。


ヘッドライト

暗くなっていよいよヘッドライトの出番。冬は明るいですね。

渡渉

阿部山から琴似発寒川まで40分くらい。最後の渡渉は気を付けて。


 

 

さすがに大晦日や元旦に訪れる人は少ないですが、冬は天気が良ければ柔軟に計画を実行したいものです。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。このブログでは周辺の山々の関連記事がいくつかございます。ぜひ、あわせてお読みください。

 

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