札幌岳の登山(冷水コース)|雲海に浮かぶ羊蹄山、恵庭岳、アンヌプリ(5月下旬)

札幌岳

 

こんにちは!コモ子のやまたび北海道です。ご覧いただきありがとうございます。

 

今日は札幌岳(冷水コース)について書いていきます。

 

札幌岳はその名の通り札幌市の山で、札幌市内の至る所からその姿を確認できるのですが、これといった特徴に乏しいため、登山者以外にはあまり知られていないようです。

 

夏の登山ルートは、小金湯温泉付近の豊滝コースと豊平峡ダム付近の冷水コースの2つがあり、メインは冷水コース。

 

冷水コースは沢沿いの樹林帯を緩やかに登り、冷水小屋から急尾根となり、最後は緩やかな頂上台地を詰めて山頂へ至る易しいルートなんですね。積雪期も含めて1年を通じて多くの人が登っています。

 

この記事では、通い慣れた札幌岳から、雲海に浮かぶ山並みが眺められた体験をもとに、

  1. 冷水コースの登山口に関して
  2. 5月下旬の冷水コースの状況|残雪、渡渉、花など
  3. 頂上からの眺め|雲海に浮かぶ山並み

これらについて書いていきます。最後までお付き合いくださいませ。なお登山日は2018年5月27日です。

 

冷水コースの登山口に関して

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冷水コースの登山口は、定山渓の温泉街から喜茂別側に車を走らせ、豊平峡ダムに向かってさらに進んだところにあります。道が屈曲するところに突如駐車場の入り口が現れるため、まだ暗い時間だと見過ごして通過してしまうかもしれません。そのすぐ先には豊平峡ダムの駐車場があります。

 

札幌岳冷水コース登山口

 

登山口の駐車スペースは広めです。ただ、舗装はされておらず、区画線があるわけでもないので、整然した駐車を心がけたいものです。

 

登山口には小屋が設置されており、ここで入林届を記入したり情報を入手したりすることができます。このブログでは何度も触れていますが、登山届は基本的に最寄りの警察署に届け出るのが基本(北海道はウェブ上で簡単に提出できる)であり、登山口で記入する届出は警察で管理しているわけではありません。冷水コースの入林届も、あくまでも任意記入です。

 

さて、案内板にも書かれていますが、空沼岳への縦走路は整備されることがないため、遭難事故もあるようです。空沼岳への縦走は多くの人にとって興味あるルートだと思いますが、しっかりとした準備が必要でしょう。

 

5月下旬の冷水コースの状況|残雪、渡渉、花など

札幌岳登山コース

 

前半、冷水小屋までの樹林帯では、ゆっくりと標高を上げていきます。とても歩きやすくて、私が訪れた5月下旬は登山道の両サイドにお花もたくさん見られました。ですから心地良くウォーミングアップをしながら歩くことができます。

 

ちなみに虫に関してですが、気温が低めの6月中旬くらいまでと10月以降であれば、ほとんどいないため快適だと思いますが、夏はちょっと我慢が必要です。真夏の登山は森林限界を超えた標高が高い山をチョイスすべきです。

 

渡渉に関してお話をすると、冷水コースには沢を何度か横断する場面があります。

 

しかし、丸太で橋がかかっていたり、そうでなくても飛び石で渡れたりするので、足を濡らすことなく歩くことができます。渡渉で靴を濡らすことはないでしょうが、雪が残る時期や雨の後は、道がぬかるんで泥だらけになりますので、これは想定しておきましょう。スパッツを付けるかどうかは好みの分かれるところ。私は濡れることに関しては気にしませんが、小石が靴の中に入ってくるようなザレが多い山ではスパッツを付けます。

 

夏道をしばらく歩くといったん林道と交差します。ふたたび緩急のある登山道を進んでいくと、沢の分岐点に立つ冷水小屋に到着します。ここでは水も補給できますので、少し休んで急登に備えましょう。

 

札幌岳冷水コース

 

冷水小屋からは一気に高度を上げていきます。かなり急な登りになりますので忍耐が必要なところ。でも、すでに身体が温まっていると思いますので、勢いを付けて登り切りましょう。浮石が多いので、下山時に注意をしたいところです。

 

ここを登りきると傾斜は緩やかになり、頂上周辺の平坦地形になります。

 

札幌岳冷水コース登山道

 

雪解けシーズンは登山道に水が流れ込みますので、泥だらけになります。ここまで靴を濡らさずに頑張ってきたとしても…観念しましょう。

 

ストックがあると、バランスを取りながら道の際(きわ)を上手に歩くこともできますよ。

 

札幌岳冷水コース登山道山頂付近

 

私が訪れた2018年は、5月下旬でも山頂付近にかなりの雪が残っていました。木々が少なくなって、夏道が雪の下に隠れてしまうので、ついついトレースを追ってしまいます。

 

でも注意が必要。慣れた人は下山時にショートカットしますし、そもそもトレースが正しいなんて保証はまったくありません。地形や地図をよく見て山頂を目指しましょう。

 

札幌岳山頂付近

 

私が訪れた5月27日は、朝4時前から登り始めて山頂到着は6時頃。この日の天気予報は晴れ予報でしたが、朝はまだ雲がかかっていました。高気圧の圏内に入るときは雲海が見られると信じて朝早く行動するといいことがあります。

 

この日もやはり山頂付近で雲の上に飛び出しました。ワクワクしますね。

 

天気図

※気象庁のウェブサイトから引用

 

当時の天気図はキャプチャの通りです。日ごろから天気予報と天気図をよく見て、仕事がお休みの日にどこの山に行こうか、何時から登ろうかというオプションを持っておくといいですね。

 

「日頃から準備をしていないとチャンスを掴むことはできないし、チャンスが来たことすら気付かない」なんて言います。気象条件が揃うことこそがチャンスなんですね。

 

頂上からの眺め|雲海に浮かぶ山並み

札幌岳山頂

 

さて、札幌岳の山頂に到着。時刻は朝の6時です。ご覧のように雲海に浮かぶ羊蹄山、無意根山から喜茂別岳へ続く稜線、奥にはニセコ連山の主峰アンヌプリも望まれます。

 

登山の魅力の一つは、日常生活ではなかなか体験できないような感動が得られることです。息をのむ瞬間、それを静寂の中で大自然が見せてくれるのです。しかしそれらの多くは、日没後から日の出直後までの時間帯や、晩秋から春までの季節に増幅されます。だから多くの人がなかなか体験できない。その魅力をこのブログで少しでも伝えられたら嬉しいです。

 

空沼岳と狭薄山

 

東から朝陽を浴びる空沼岳と狭薄山。空沼岳はよく知られた山ですが、狭薄山は意外と知る人が少ないですよね。札幌50峰の一つで、遠くからでも一段高くてピラミダルに見える山です。残念ながら夏道がないので多くの人は春に空沼岳方向から登ることになりますが、最近は国道230号から日帰りで登るのが人気のようです。

 

札幌岳から見た恵庭岳

 

こちらは恵庭岳。どこから見ても特徴があり、どっしりとして存在感もあります。今では200万以上の人口を有する札幌都市圏ですが、近郊に点在するすばらしい山々の魅力を、もっと多くの観光客にアピールできたらいいですね。

 

バンコクの書店で見つけた北海道ガイド本

 

やや脱線しますが、こちらはタイのバンコクの書店で見つけた北海道ガイド本。

 

北海道全体を網羅しているのですが、雄阿寒岳や羅臼岳、旭岳など多くの山々の写真が掲載されているのにびっくり!

 

いま、バンコクと新千歳を結ぶフライトはたくさんあり、格安航空会社のタイエアアジアXも2018年4月から直行便を運航しています。

 

はるばるタイから北海道へ観光に訪れる方々が、北海道のどこに魅力を感じているのかを考えてみると、インドシナ半島とはまったく異なる大自然もその一つだと思います。

 

いまこのブログは、本州から来道される方々に向けて、北海道の山々の魅力を発信していくことを一つの目的にしていますが、将来的には海外のハイカーにも訴求しきたいという目標があります。その段階では個人ではなくチームで活動することになるのかな。訪日外国人ハイカーが国立公園内の山々にたくさん訪れるようになれば、行政の支援も得られてもっと整備が行き届き、最終的には観光保護に寄与できるのではないか、というのが私の意見です。

 

羊蹄山

 

話が逸れましたので戻します。

 

札幌岳から眺める羊蹄山は左右が均等であり、とても美しいですよね。上部に雪がまだまだ残っていますが、真狩コースからでしたら、6月上旬でも雪の影響をほとんど受けずに登ることができるようです。

 

※喜茂別コースの状況は下記の記事をご覧ください。

羊蹄山(喜茂別コース)|6月1日はまだ雪が残るの?

 

雲海の下の札幌の街並み

 

札幌の街並みは残念ながら雲の下。かなりまとまった雲海です。次回は夜景を見に訪れようと思います。そのときには再アップをしますね。

 

以上、2018年5月27日の札幌岳の状況でした。

 

最後までお読みいただきありがとうございます。