白金温泉涸沢林道を歩いて登山口へ。オプタテシケ山と美瑛富士へ日帰り登山

山行日2012年7月31日

更新日2018年9月18日

 

こんにちは!やまたび北海道のコモ子です。

 

今日は十勝連峰の名山、オプタテシケ山の話題です。

 

 

オプタテシケ山は十勝連峰の最北端にある山で、夏山の難易度としては最も困難な山の1つとして挙げられます。

 

十勝岳が日本百名山として全国区で有名ないっぽうで、オプタテシケ山は日本三百名山と知名度が低く、地元の人にもあまりその名が知られていないように思われます。

 

でも、表大雪のトムラウシ山や、東大雪のニペソツ山から見た姿は素晴らしく、十勝連峰の入り口にふさわしい風格を備えています。

 

オプタテシケ山

トムラウシ山から見たオプタテシケ山

オプタテシケ山

ニペソツ山前天狗から見たオプタテシケ山


 

夏のオプタテシケ山へ登るには、白金温泉から登るのが最短コースですが、それですらの距離がかなり長いことで知られています。

 

また、トムラウシ山から縦走するのも距離が長く、道内の登山者でもこの縦走路を歩く人はごく限られています。

 

そんなオプタテシケ山に7月下旬、白金温泉から日帰りしてみた山旅について、共有します。

 

なお、オプタテシケ山に関する詳しい情報は、北海道夏山ガイド③「東・北大雪、十勝連峰の山々」で紹介されていますので、ぜひ併せてご覧ください。

 

また、登山口へ通じる涸沢林道に関する最新情報は、北海道森林管理局のウェブサイト「登山等に関する通行規制等について」内の上川中部森林管理署管内の情報をご確認ください。

 

なお、林道ゲートを開放するために必要な鍵ナンバーの照会が事前に必要です。

 

国設白金野営場でテント泊、夜中に出発する

白金林道

 

このコースからオプタテシケ山を目指す場合、1泊2日で美瑛富士避難小屋で宿泊するのが一般的です。

 

タイムも登り6時間以上、下りも4時間30分くらいは見ておきたいところです。

 

下りにも時間を要するのは、稜線上で登り返しがあるからで、美瑛富士避難小屋からオプタテシケ山の区間は疲弊します。

 

ただ、美瑛富士避難小屋は混雑することでも有名で、環境汚染も進んでいるそうなので、健脚者は日帰りを目指してもらいたいと思います。

 

私も日帰りでの計画なので、今回は夜中の出発になります。車中泊ではなく、国設白金野営場でテント泊をし、午前3時前には出発です。

 

実は、涸沢林道のゲートを開放するための鍵番号を聞いておくのを、うっかり忘れてしまいました。

 

涸沢林道のゲートから登山口までは約2km。舗装もされているので、30分もみておけば大丈夫でしょう。

 

むしろ、体を温めるためのウォーミングアップに最適です。

 

 

まずは美瑛富士避難小屋へ。真っ暗な登山道で夜が明ける

オプタテシケ山登山道

 

7月31日の登山ということで、ほぼ北海道の真夏にあたります。

 

北海道と言えども夏の早朝は暖かく、半袖姿でせっせと暗闇を登っていきます。

 

早朝にヘッドライトを点けて登ったことがある方なら、きっとわかると思いますが、

  • 顔に虫が寄ってくる。蛾が唇をかすめると何と気持ち悪いことか!
  • 朝露で全身がずぶ濡れになる。
  • 糸を吐く虫がコース上のそこかしこに糸をまき散らす。
  • ヘッドライトの明かりがエゾシカの目に反射してゾッとする
  • 鳥が突然飛び出して心臓が止まりそうになる

こういう不快な思いをしがちです。さらにこのコースでは、

  • 大きな岩と灌木のミックスが多く、歩きずらい
  • トラバース気味で水はけが悪いためか、足元が泥だらけ

という点も見逃せません。

 

ですから私は、このコースはこの後1度も歩いてないんです。

 

ただ、それでも標高が上がるにつれて、大雪山系らしい爽やかさを感じることができます。

 

稜線上の石垣山が近くなってくると、美瑛富士避難小屋は近い

美瑛富士避難小屋への登路

 

コース上の天然公園を過ぎ、稜線が近くなってくると、まもなく美瑛富士避難小屋に到着します。

 

周囲の景色はすっかり変わり、いよいよ高山帯に到達したな、という印象です。十勝連峰の西側にある登山口のなかでは、最も低いのがこのコースなので、おのずとロングコースという実感がわいてくることでしょう。

 

 

一帯は巨岩が多いのですが、お花畑も点在しています。十勝連峰は上ホロカメットク山から美瑛富士の間が荒涼とした寒々しい景観ですが、この付近からオプタテシケ山への稜線は、お花を楽しむことができるんです。

 

美瑛富士避難小屋からオプタテシケ山の稜線を行く

美瑛富士避難小屋

 

登山口から約3時間くらいでしょうか、午前6時に美瑛富士避難小屋に到着。

 

この小屋にはトイレがなく、利用者も多いので環境汚染が深刻です。雪渓が残るうちは、水場として利用する人もいるでしょうから、十分配慮したいところ。

 

例年、地元の有志で周辺の清掃作業が行われているとのこと、一人一人の心がけによって、そういった活動をしなくても良い状態を維持していきたいものです。

 

さて、美瑛富士避難小屋からは、いよいよ稜線歩きが始まります。

 

まずは石垣山。その名の通り大きな岩が積み重なった小ピーク。ここから次のベベツ岳へと続きます。

 

注意点はやはりガスによる視界不良でしょうか。岩の上を歩くので、マーキングを見失うと迷走する可能性があります。

 

縦走路は、石垣山の山頂を踏まずにベベツ岳へと続いています。

 

ベベツ岳

 

石垣山を過ぎると、今度は緑あふれる歩きやすい稜線となり、ベベツ岳へと続きます。

 

少々の登り返しがありますが、周囲にはお花畑も点在し、走れるくらいの快適な道なんです。

 

ベベツ岳は石垣山から見ると、ピークというような感じがしません。でも、オプタテシケ山方向から見ると、稜線上の著名なピークだということがわかります。

 

山頂は、縦走路から少しだけ離れたところにあり、見落としてしまいそうですが、小さな山頂標識が立てられています。 

 

 

さて、ここからがいよいよオプタテシケ山へのクライマックスです。

 

標高差で130mを下り、さらに280m登り返すという難所です。ガスがかかっていてオプタテシケ山の山頂が見えなければ、ある意味でラッキー。気持ちが滅入らなくて済むでしょう。

 

下り口に大きなケルンがあり、ランドマークになっています。必要に応じて、ここに荷物をデポしていくのもありでしょう。

 

オプタテシケ山から眺める十勝連峰の眺め

Mt.Oputateshike Mt.Tokachidake Mt.Biei Mt.BieiFuji

 

ベベツ岳からからいったん下り、オプタテシケの山頂を目指します。多くの人にとって、オプタテシケ山への登りよりも、帰りのベベツ岳への登り返しの方が、気がかりなのではないかと思います。

 

そのくらい下ります。でもコルの辺りは平坦でお花畑が点在し、疲れを癒してくれますよ。

 

 

さて、コルからは核心部となるオプタテシケ山への登り。急な岩場をよじ登るような場面もあり、油断はできません。縦走装備の方は十分気を付けたいところです。

 

でも時間が解決してくれます。何といっても、憧れのオプタテシケ山の山頂に立てるのですから、、、

 

 

私が訪れた7月31日の午前8時頃。ガスがかかっていましたが、山頂は無人でした。30分くらい粘ってガスが晴れてきて、景色を楽しんで満足しても誰もやって来ません。

 

こういった静かな山旅が楽しめるところに、北海道の山の魅力が隠されています。

 

オプタテシケ山山頂

オプタテシケ山東峰は見えたけど、残念ながらその奥が見えない、、、

オプタテシケ山

実は今年は標高年の2012年。地味に嬉しかったりして、、、


オプタテシケ山からすぐに下山せず、美瑛富士にも寄ってみる

美瑛富士

 

オプタテシケ山に満足したら、そそくさと下山するのが普通です。

 

でも多くの方にとっては、ここで美瑛富士に登っておかなければ、十勝連峰の縦走路で美瑛富士だけが未踏、なんていうことになりかねません。

 

美瑛富士って、美瑛岳とセットで登ろうとするとかなり大変で、一旦コルまで下りて登り返さないとならないんですよね。

 

そして、美瑛岳だけを単独で登るということもなかなかないもの。十勝岳とセットで美瑛岳に登って、さらに美瑛富士にも登ろうとすると、これは大仕事です。

 

ですからちょっと頑張って、オプタテシケ山に登る際に、美瑛富士にも登ることをおススメします。

 

難点は、美瑛岳側まで回り込まなければならないこと。本当に美瑛富士ってやっかいな存在です。

 

 

美瑛富士の山頂は、頂上台地のさらに奥まったところにあり、ある意味では十勝連峰の縦走路の中では、最も「遥かなる山」ではないと思います。

 

山頂から眺めるオプタテシケ山の姿がピラミダルでカッコいいんです。十勝連峰の盟主に相応しいのは十勝岳ではなく、オプタテシケ山だというのが個人的な意見です。あくまでの個人的な意見ですが、、、

 

下山は再び白金温泉へ下ります。私は健脚な方ですが、それでも11時間近くかかり、疲労感もかなりありました。

 

日中の明るい時間が長く、残雪の影響も少ない7月中旬頃がいいかもしれませんね。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。