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ヤマレコの地図アプリが使いやすい|テクノロジーはどんどん進化してこれまでの常識を覆す

マップ

 

2014年から山行記録を登録し始め、昨年から有料プランに変更したヤマレコ

 

新興のYAMAPがスマホに特化したアプリであるのに対し、ヤマレコはPCのブラウザからスタートしたためか、ここ数年のスマホ時代への対応が遅れた感じがしています。

 

YAMAPアプリでは地形図のダウンロードが非常に容易で使い勝手も良好。

 

それと利用シーンの変化もあったと思います。

 

スマホ、SNS時代の到来は、コンデジや一眼レフで写真を撮り、帰宅後にPCに画像を移動してから、ブラウザでヤマレコにアップするような使い方は少数派になったかも。もしかすると、僕たちオジサン達だけかもしれない。

 

アプリのGPSで現在地を追跡しながら、スマホで写真を撮って貼り付け、あとは感想を書くだけというライトな使い方。時間のムダもなく、いずれはこちらが主流になるでしょう。もしかすると画像ではなく、将来はすべて動画で構成されるのかもしれないですし。

 

写真だって、一眼レフで最高のクオリティを追求するのはプロだけで良くって、マジョリティはスマホのクオリティで十分って感じ。

 

そんなことから、ゼロベースでこれから始めるのであれば、YAMAPに軍配が上がるのも無理のない話だと感じていました。ヤマレコユーザでも、両方を使っている人が多いみたいですしね。

 

僕もこの1年くらいはYAMAPアプリから地図をダウンロードして使っていました。一般的な山であれば、範囲を指定することなく山域全体の地図をダウンロードして使えます。

 

実際、今年に入ってからもずっと利用していて、つい最近、先月上旬の百松沢山くらいまで使っていました。しかし、無料で利用できる地図は月に2枚までというプランの改悪があったようで、以前から利用していたジオグラフィカに戻ろうかと考えていました。

 

しかしヤマレコアプリも負けていないことに気付きます。ヤマレコアプリに実装されている山行計画から地図をダウンロードする機能は、YAMAPのように一般的な登山コースだけではなく、手入力したルートにも対応しています。

 

これは、積雪期やバリエーションルートにも対応しているということになり、林道を歩く場面などにも使える機能です。

 

また、入力したルートの必要最低限の地図をダウンロードするためムダがありません。

 

先日歩いた浜益岳と雄冬山では、計画ルートを外れると音声で知らせてくれる機能もあり、かなり優れていると感じじます。YAMAPにもこういった機能があるのかどうか、詳しくは知らないので悪しからず。

 

写真もスマホで撮って貼り付けることができ、特にこだわりがなければ、アプリ上でササッとレコを書いて投稿することも可能です。スマホさえあれば場所を選ばず、帰宅前の隙間時間でレコのアップまで完結できる、そういった利用シーンにも対応済みです。

 

ここまで来ると、あとはアプリの好みと愛着の問題しか残らず、他にあるとすれば内部のコミュニティとの繋がりくらいでしょうか。 

 

テクノロジーの進化はいつだって僕らの想像を凌駕して登場する

 

スマホの進化は目覚ましく、紙ベースの地形図やコンパスもまもなく不要になってくるのではないかと思われます。こういう話をすると必ず反論がありますが、それは歳を取って保守的になったからなのかも。テクノロジーの進化は決して止まらず、いつだって私たちの想像をはるかに超える形で製品やサービスが登場します。

 

だって、ドローンによって気軽に空撮したりヘリや歩荷の代わりをしたりすることや、雪崩用のエアバッグとか、スマホのカメラで見ている景色の山座同定をするとか、高山植物の名前が瞬時に分るとか、電子書籍のサブスクで山と溪谷を読めるとか、、、数年前に想像できました?

 

各登山口や山中のトイレなどにQRコードだけを設置すれば、無人で入山料や利用料の課金もできるし、登山者も投げ銭感覚で支払いや任意で寄付ができる。こうすれば管理する自治体も幾ばくかの収入源となり、登山道や施設の修復も可能。ケータイ電波の問題さえクリアできればすぐにでも実現できる話。そんなことが誰でも思いつく時代。

 

クルマの運転にナビが欠かさず、道路地図が過去のものになったように、登山者だってナビゲーションしてもらえる可能性があるって思いません?今や自動運転すらできる時代なんですから。つまり地形図なんてもはや不要で、環境が整っていないだけの話。こういうビジネスに参入する人はきっと現れるでしょう。

 

前述のヤマレコマップでも、ルートを逸脱したときに警告が発せられますが、ちょっと工夫をすれば時間計画とのズレについて進捗管理もできるでしょうし、分岐点の手前でアナウンスすることだってできるはず。そうすれば、深夜や濃霧の中でも道迷いのリスクが減らせますよね。

 

アプリで現在地を宿泊予定の山小屋と共有するとか、ガイドさんが引率者全員の心拍数をリアルタイムで共有するとか、ココヘリとビーコンをウェアラブルデバイスに搭載するとか、素人でも思いつきそうなことがたくさんあります。 

 

もはや地形図やコンパス、GPS専用機は不要?地図を読めなくても問題なくなる時代はすぐに到来するのかも

 

地形図やコンパスが必要だと感じる世代の人でも、たいていはGPSをメインで使用していて、今やお守り程度に携行しているだけではないでしょうか。アナログの高度計なんか、もはや持ってすらいないと思うのです。つまり、1世代前の人よりは確実に進化しているんです。登山道具も一緒。ローカットのシューズで山を走るなんて、20年前には想像もしなかった。

 

5年くらい前まで、僕はiPadをGPS代わりに持って山に入っていました。しかし、今では3台のスマホをGPS代わりに持って万一に備えています。それもきっと間もなく終わり、安心して1台だけの運用で問題ない時代がくるはず。

 

それとGPS専用機。

 

僕のような独身中年で毎週のように山に通っている人ならともかく、家庭を持っていて年に数回程度しか山へ行かないライトユーザや学生さんなどが、高価なGPS専用機まで買い揃えるのは非現実的。

 

スマホをGPS代わりに使えることはとても良いことだと思います。有償プランに課金したとしても、年に数千円程度ですし。

 

昔話をすると、行く先々で2万5千図を1枚2~300円を買い揃えていましたよね。それに比べたらアナログのコンパスも不要で、スマホ1台で正確な現在地も標定できるわけですから、安いものです。

 

地形図は、目的地の山頂が登山道の途中で2枚に分断されることもしばしばあり、そのために2枚とか3枚購入することもありました。また、核心部だけが売り切れなんてことも。濡れたら使い物にならないからと、ジップロックでしっかり防水して。

 

事前に磁北線を引いておいたり、コピーしたものでは微妙にズレが生じるのでダメだなんて言ったりもしましたけど、スマホならそんなこととは無縁です。僕はファーウェイ、オッポ、シャオミと言った中国の名だたるテック企業が作ったスマホを使っていますが、どれも優秀。それに各種のアプリを組み合わせて使います。 

 

これらもまだ数年前の話なのです。

 

それとスマホで現在地が分かれば、地形図が読めなくたってさして問題ではないのかもしれない。これってこれまでの常識を覆す出来事だと思いませんか?テクノロジーの進化によって、ライトユーザにとっても優しい環境が整いつつあるわけです。  

 

僕が初めて20年前に購入したガーミンのGPS専用機は、現在地を標定するのに時間がかかり、精度も15mくらいズレていることもしばしばありました。それに比べれば現在のスマホは非常に優秀で、残された弱点はバッテリーや低温条件下での影響、操作性の問題くらいで、これらもあと数年も待てば解決されると私は思います。 

 

道具はまだまだ進化するし、決して止まることはありません。山の姿はいつまでも変わらないでしょうし、僕たちの山歩きの内容もあまり変わらないでしょう。でも、5年後、10年後に行動様式はかなり変化しているはず。今からとても楽しみです。