岩内岳で敗れたニセコ連山縦走計画(7月上旬)

岩内岳山頂

 

おととい公開したブログで、ニセコ連山と羊蹄山を縦走してきますみたいなデカい花火を打ち上げたものですが、実際には惨敗というカタチで終了しましたので、その顛末について一部始終を残しておこうと思います。

 

また、今回は軽い熱中症の症状があったようにも思いますので、この次のブログで少し掘り下げて考えてみようと思います。

 

まずは、昨日のストーリーズから。

 

札幌駅から岩内バスターミナルへ

札幌駅

高速いわない号の始発は7時5分。乗客の大半は途中の小樽まで、さらに残り半数は余市仁木で下車するのがこの路線。なるほど、だから直行便じゃないんだとヘンに納得しながら2時間半の道のりです。やはりちょっと寝坊してしまい、次発の8時5分のバスで出発。計画通り始発のバスに乗っていれば、今回の結果も少し変わっていたかもしれません。

 

岩内バスターミナル

10時40分、岩内バスターミナルに到着。下りたらトイレへ直行。バスの中にもトイレがあるけれど、我慢できそうだったので、、、さてここはほぼ海抜ゼロメートルなので、市街地から岩内岳に登るときには、Sea to Summitが楽しめるのが特徴。山登りも、こういう遊びの要素も加えておくと深みが増します

 

北雄ラッキー

まずは北雄ラッキーで食料調達。アンヌプリを下山してヒラフへ下山し、最初のコンビニまでの区間を想定しておきます。ちなみに海岸線に近い道路にはコンビニが3件(セイコーマートローソンセブンイレブン)があります。ラッキーに寄ってからコンビニに寄る場合、一度下まで下りないとなりません。あとはサツドラもありますね。

 

岩内岳

ローソンで調達したおにぎりとカツサンドを食べながら、ロード区間をウォーキング。ザックを背負い、登山口を目指して公道を歩くのって案外楽しいものですよ。田中陽希さんがあの旅をやっているのって、山岳地帯よりも実は公道を楽しむためなんじゃないかなって思うんですよね。

 

荷物

1時間15分くらいで登山口へ到着。ここでハイドレーションをセットしたり、ストックを出したりして、パッキングをやり直します。今回は水が4リットル近くあるのでちょっと重いですね。最近、軽装で歩くことが増えているのが良くないんでしょう。ワンダーフォーゲル2021年6月号の中の望月将吾さんに焦点を当てた記事「無補給でのTJAR完走から見えてきたもの」の中で”近年、山でスピードと軽量化に注目が集まり過ぎることに疑問を感じ始めていた”という一節には、私も大いに共感できるんです。良いとかダメとかの問題じゃなくて、安全管理やリスク対処の話。元自衛官だったからでしょうか。

 

岩内の街並み

さて登り始めるとどうも調子が上がらないんですよ。息切れするとか足が辛いとかの話じゃなくて、全身が動かなくなってくる感じ。それと大量の発汗。速乾性のシャツもタイツも、その上の短パンもずべてビッショリになるくらい。市街地から歩きながら食べたおにぎりとカツサンドも悪さして、胃の膨満感も。だから水も一度に少しずつしか飲めない感じ。それと左耳が航空性中耳炎のようになって耳抜きができない。林内は風もなく、6合目を過ぎて見晴らしが良くなるところでもほとんど無風。休み休みなんとか登っていきますが、すでにダメな予感が。

 

山頂であっさり引き返しを決める

岩内岳

で、なんとか岩内岳の山頂へ到着。10分休んで進退の判断しようと思いますが、3分も経たないうちに私の意思は決まっていました。”人生は前進であり引き返しはない”という北極点を目指したフリフチョフ・ナンセンの言葉(⇨100 Sayings of Adventurers)が好きですが、今回は引き返します。ヤマレコにも書いたのですが、自分自身のことってなかなか客観的に判断できないんですよね。まだ無理できるかもって思っちゃう。でも、その場に一緒にいる人が自分と同じような状態でいるのを見かけたら、躊躇せず「やめた方がいい」って言うと思うんですよ。だからそういう視点で見つめてみる。自衛官だった頃、訓練で(もちろん実戦でも)部下を死なせたらならないって教わったけれど、自分自身が今やっている訓練(山行)はここまま続けて本当に大丈夫なのかって。で、せめて雷電山だけでもピストンしたかったのですが、岩内発の最終バスが18時55分なので間に合わなくなります。山で不眠行動するならまだしも、市街地で野宿はさすがにイヤなので。

 

岩内バスターミナル

山頂から登山口まで1時間20分かかり、時刻は15時53分。もしかしたら16時45分のバスに間に合うかもしれないと思い、キロ7分ペースで走ったら出発7分前に到着、本当にバスに乗れました。次回は、パンメクンナイ湿原シャクナゲ沼がまだ雪に埋まっている時期を目がけて、再度チャレンジしたいと思います。