おちょしさんのYouTube動画をご覧になったことがあるだろうか?
ここでは説明を省略するけれど、彼の旅のスタイルや旅行先が近い私としては、共感できることがたくさんあって痛快だ。
ちなみに私もYouTubeにVlogを上げている1人だが、編集作業以上に他の方が公開した動画を視聴している時間の方が圧倒的に長いと思う。
で、今回おちょしさんが直近で公開された動画が興味深い。
ざっくりとしたストーリーはこうだ。
ZIP AIRでマニラ行きの航空券をとったものの、旅行の当日になって行く気が起きなくてキャンセルしたという話。
しかも成田空港で出国までしたのに、搭乗前にキャンセルしたという。
この気持ち、分かる人は少数派かもしれないが、私には刺さった。
私も2017年に初めてマニラへ行ったときは、同じような気持ちだったのを思い出す。
海外へひとりで出かけるのはその時が6回目で、初めての海外ひとり旅からまだ1年しか経っていなかった。
それまでに行ったことがあるのは、台北、クアラルンプール、バンコク、香港、ソウル、ホーチミン。
40歳くらいまで日本から一歩も出たことがなかった私にとっては、ひとり旅で訪れる東南アジアの街並みはいずれも刺激が強かった。
にもかかわらず、さらにマニラへ行こうというのだから不安でしょうがないわけだ。しかも成田発19時台のフライトで、到着は深夜。ホテルの予約もしていない。
行こうと思った動機を端的に言い表すと、怖いもの見たさのような感覚に近かった。計画している時はルンルンに浮いていても、いざ行動する段階となると腰が引ける。そんなのは日常生活でも起こることだ。
ひとりで海外へ行くときは、いつもワクワク感と緊張感が隣り合わせだ。これまでに相当回数行っている台湾、タイ、マレーシア、韓国であっても未だにそうなのだ。
最初はワクワク感のほうが圧倒的に強いが、旅行当日が近くなってくるとそれが逆転する。
特に初めて行く国の場合、この傾向は顕著だ。アジアだからそうなのではない。先進国であっても一緒。何事も「初めて」はプレッシャーなのだ。
直近では昨年行ったシドニー、コロナ前はムンバイ、ルアンパバーン、広州、シェムリアプでも、
「行きたくない」
そんな気持ちだった。
それがよく表現されているのが、おちょしさんのこの動画なのだ。
ひとりで海外へ行くことを経験しなければ、なかなか理解できない気持ちだと思う。
直近の私は8月に出張でマニラへ行ったが、その時は同行者がいたので心強かった。
その前は6月のプーケットだ。
そう考えるとかれこれ4カ月もひとり旅をしていない。たかが4カ月なんだけど、最近は日常生活に違和感を覚えるので、もはやヤバいかもしれない。
来週末はベトナムのハノイへ行く。忘れかけていた感覚を取り戻せるかもしれない。
話が逸れてしまったが、旅人には旅人なりの苦悩があるのだ。
良く言えば、自分にとって未開の地に挑戦する人にしか分からない気持ち、なのかもしれない。
追)おちょしさんの動画に続きがあるのでご覧ください。