札幌の中心街には長大な地下空間があり、屋外に比べたらそれほど寒くないし、雪もなく滑らないので転倒の危険性もない。つまり安全で快適だ。
昔から多くの高齢者が健康維持のために散歩をしているのは知っていたが、自分もやってみることにした。
地下鉄東西線バスセンター前駅を基点にして、大通駅、すすきの、そして反対側の札幌駅の端っこまでくまなく歩くと、往復で約7kmのコースが取れる。今回はこれを2周してみた。
実際に地図を見てみたほうが分かりやすいだろう。Googleマップでも分かるが、もっと視覚的に分かりやすい地図があったのでリンクを貼っておく。
平日は通勤ラッシュを避けて遅めのスタートで

スタートは地下鉄東西線バスセンター前駅の9番出口付近。本当の端っこは10番出口で、ここよりさらに東側に100mくらい歩く。
時刻は午前11時25分とやや遅め。平日なので通勤通学時間帯を避けたらこうなった。
ここから大通駅までは比較的閑散としているので歩きやすいが、寒くて退屈な道が続く。
テレビ塔の下まで歩いたらそのまま真っ直ぐには進まず、寒いので並行するオーロラタウンを歩く。両脇にお店を見ながら歩くのは楽しい。
その後は4丁目で左折してポールタウンを歩いてすすきの駅まで行って折り返す。この時間帯は外国人旅行者の姿が特に多いように感じる。混雑していて早歩きを阻害されがち。
今度は札幌駅北口(北7条西3丁目)の出口12番付近まで歩く。
大通駅の1番出口までの2ブロックや、札幌駅のアピア辺りもきっちり歩く。
地下歩行空間の途中にある北1条通り地下の2ブロックについては、今回、パスすることにした。

札幌駅北口には、札幌の姉妹都市に関する展示がある。
生まれも育ちも成人してからもこの街で暮らしているが、ポートランドとミュンヘン、ノボシビルスクは知っていても、大田広域市と瀋陽市(沈阳市)も姉妹都市だったなんて知らなかった。
こういう発見が面白い。

いつの間にかパセオが閉鎖されていた。
街(今どきではない札幌人は、中心部を「街」と呼ぶことがある)には飲み会以外で行くことがない私は、今日この事実を知って愕然とした。
この後は地下歩行空間に入る前に地下鉄東豊線の札幌駅方面へ進み、さらに16番出口(北7条西1丁目)を折り返す。ここが意外と距離があるし、ちょっとしたアップダウンもある。
おしまいに地下歩行空間、オーロラタウン、そしてバスセンター駅への地下を戻る。

約1時間10分くらいで1周目を終える。もうお腹いっぱいに感じるが、ほぼ毎日屋外で6kmのウォーキングをしている私としては、雪が無くて寒くもないこんなチャンスに同じことをするのはもったいないと感じる。
せっかくなのでもう1周してしておこう。

ちなみにこのルートで7km未満。
人混みを避けてもっと早く歩きたければ、土日の早朝一択だろうか。

大通駅の地下には、手荷物預かり所があった。1日1,000円で大きなキャリーケースも預けることができるのは便利だ。雪まつり期間とその前後のみというのは惜しい気もする。
これだけ外国人観光客が増えたら、かなりのニーズが見込めると思う。
日本にはコインロッカーの数が多いけれど、大きなキャリーケースは入らないこともある。ホテルでも預かってくれるものの、ネカフェやカプセルホテルで泊まる私のようなタイプの人だっているだろう。

2周目はあちこち寄り道しながら歩いたので、2時間くらいかかった。
時間があるので3周目をやるかどうか迷う。
何事もお腹いっぱいまでやらないほうがよいと思って帰ることにした。

結果は3時間のウォーキングで15kmちょっと。
いくら今年の冬は雪が少ないとはいえ、屋外でこの距離を徒歩だけで稼ぐのはなかなか大変だろう。
自宅が地下鉄の駅から近い私としては、薄着で夏のランニングシューズのスタイルで、かつドアtoドアでこういうことが出来るのはありがたい。これが雪山ハイクに行くとなれば、道具の準備やまとまった時間の確保など、これほど簡単にはいかない。
余計なことをしなければ、往復の交通費の500円以外は一切の出費がない。
決して楽しいとは言えないものの、冬にまとまった距離を歩くには最適な選択肢だと思う。
追記①

追記)翌日も退勤後に同じことをやってみたところ、1周で7.8km、歩行時間は約1時間半だった。2日目は「端っこ」までキッチリトレースしてみた。
2周で15.69 km、2時間58分12秒、この歩行速度だと3.8METs相当らしいので、体重68kgの私の消費カロリーは767kcalになる。1カ月間毎日やれば単純計算で3kg程度減量できるが、これを毎日やるのはなかなか大変だし、何よりも時間がかかる。
とは言え、しょせん3時間である。ジョギングや山歩きよりは負荷が低いし、雨風など外的要因には一切左右されない。やるかやらないかは完全に自分の意思による。言い訳はできない。
山歩きの場合、ちょこちょこ行動食を口にするので、消費カロリーとカロリー摂取が相殺されがち。さらに終わったあとに「ご褒美」に高カロリーな食事を取りがちだ。
一方、ウォーキングはそういった心配がないし、実施頻度も高い「持続可能」な運動なので、コツコツ積み上げればそこそこの減量効果は見込める。
追記②

水曜と木曜に歩いたあと、金曜はお休み。そして土曜の退勤後と日曜の早朝にもそれぞれ2周してみた。この期間だけを切り取ると5日間で12時間、約60kmのウォーキングをしたことになる。うーん、暇人である。
地下道は全部網羅していたと思っていたが、時計台付近まで地下道が延伸していることを思い出し、そちらも追加して歩く。これで1周8kmになった。
そうそう、その反対側の南1条西1丁目への地下道を忘れていた。ここも含めるとあと300mくらい増えるだろう。

時計台方向はこの地下道。いつ出来たんだろう?と思って調べてみたら、2018年10月には完成していたらしい。そして今後はさらに延伸して東豊線さっぽろ駅まで繋がる計画なんだとか。

日曜6時台のオーロラタウン。人がいなくて出口まで見通せる。
明らかに私と同じようなことをやっている人もいるし、ジョギングしている人もいた。

一方のポールタウンは朝からそれなりの数の歩行者がいる。
早朝にホテルをチェックアウトしたと思われる旅行者の姿も多い。あさって4日からさっぽろ雪まつりが始まるから混むだろう。

東豊線さっぽろ駅から16番出口方面へ続く道(逆から撮影)。ほとんどは17番、18番出口を利用するので、16番出口付近は人の姿はまばら。
17番出口付近からずっと登りスロープになっているので、意外と疲れるところ。
この通路も将来的には延伸されて、札幌駅北口の地下道に接続される計画なんだとか。

北口の地下道はここ辺りの話。
最終的には東豊線(すすきの駅ーさっぽろ駅)ー南北線(さっぽろ駅ーすすきの駅)を循環するような地下道ができて、1周約4kmの周回ルートになりそうだ。