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北海道内の日本百名山を3連休4セットで効率的に登る|健脚者向けの具体的プラン

 

こんにちは!コモ子@やまたび北海道(@ComocoHk)です。ご覧いただきありがとうございます!

 

この記事では、北海道内に点在する日本百名山を僅か1年間で効率的に登りたいと考えている方に向けて発信します。

 

北海道内には深田久弥氏の日本百名山に紹介されている山が9座がありますが、関東や関西など本州に在住の方がすべてを登るのは大変。何年にも分けても通い続けるか、仕事を引退後に集中して登るかのいずれかのパターンになるでしょう。

 

しかし現役世代でも工夫と行動力さえあれば(もちろん体力も!)、何度かに分けて北海道へ来るだけで全部登ることが可能です。

 

この記事では、北海道との航空路線が便利な関東や中部、関西在住の20代から50代の現役世代の方に向けて基本的なプランを提案したいと思います。想定している体力レベルは、夏山のコースタイムを概ね6割程度で8時間以上完歩できる方です。自分自身で体力に自信がある方に限っています。

 

もちろん、天候によっても影響を受けることは十分想定されます。しかし、6月から9月の夏山シーズン中、1か月に1度のペースで3連休を取得すれば1年ですべての山に登ることが出来る試算になります。

 

みなさんの山行計画の参考になれば幸いです。

 

①利尻山は6月が登りやすい!

利尻山

 

まずは利尻山。この山だけは他と大きく離れており、さらに

  • 利尻島という離島に存在しているということ
  • 主要な都市からの直線距離があり、時間を要すること

という点がネックになります。そこで利尻山だけは単独で考えて1回の旅程として完結させるのがいいでしょう。

 

6月をおススメする理由は、

  1. 閑散期だということ
  2. 残雪がほとんどなく、気象も安定しやすい
  3. 飛行機のチケットが安く手に入りやすい

ということです。

 

道外から利尻山を目指す場合、新千歳空港で飛行機を乗り継いで島へ直接アクセスするのが最も時間を節約できます。札幌から深夜バスやJR、レンタカーを利用することもできますが、旅行気分を味わえるだけで時間がかかります。そのため、山に登ることだけを目的にして、せめて島内観光にとどめておくべきです。

 

ちなみに2連休でも十分に可能なスケジュールですが、1日予備日を設けておいた方が天気に恵まれる確率が増えます。

 

私のイチ押しとして、航空券の取得はスカイスキャナーで検索するのが便利です。スカイスキャナーは国際線の予約に便利ですが、実は国内線でもかなり使えます。何と言っても月間の最安値を検索できるところ。以下は他の記事を書くときに検索したものですが、例えば2019年9月に札幌ー利尻の往復航空券を検索した場合、最安値が16,452円。この値段で手配できることが分かります。

 

スカイスキャナー

 

旅の手配は情報が大事。まずは効率よくいろいろと検索し、格安で自分のスケジュールに合った計画を立てることがポイントです。スカイスキャナーはそのためのツールとして大いに役立ちます。

 

②7月に羅臼岳、斜里岳、雌阿寒岳を3連チャンで登る!

羅臼岳

 

次は道東の3名山。羅臼岳斜里岳阿寒岳は、地理的な条件から一気にセットで登りたいところです。北海道の7月上旬は天候に恵まれる可能性が比較的高く、日照時間も長いです。羅臼岳のお花畑も魅力。ここは道東の3山を一気に駆け巡りましょう。

 

なお阿寒岳は雄阿寒岳雌阿寒岳の総称、或いは雄阿寒岳のみを指すともいわれています。しかしながら登山者が多いのは雌阿寒岳のほうで、登りやすくて多くの人が名山として認めています。自分で納得できればどちらに登ってもいいと思います。この機会に深田氏の日本百名山をご一読することをおすすめします。

 

さて、土曜から月曜にかけて3連休を取得した場合を例に挙げると、

  • 金曜に仕事が終わったら真っ直ぐ空港へ。夜のうちに新千歳入りしてレンタカーを借りる。※23時まで営業しているお店もあるので、遅い時間のフライトでも大丈夫!
  • 休み休み斜里町まで移動して初日は斜里岳に登る。下山後はウトロへ移動。
  • 2日目は早朝から羅臼岳に登る。下山後は雌阿寒温泉へ移動。
  • 最終日は雌阿寒岳に登り、高速道路で一気に新千歳空港へ。レンタカーを返却して夜のフライトで帰る。

この計画のポイントとなるのは、

  • 前夜の移動でどこまで行けるか(初日に斜里岳ではなく、羅臼岳に登れると後半がラク)
  • 最終日は雌阿寒岳を軽めに登るので運動量も少なく、新千歳空港までの移動時間も短い。

という点です。最終日を羅臼岳や斜里岳にしてしまうと、移動距離が長くて疲労度が倍増します。気力と体力が満タンのうちに、斜里まで走りたいところ。

 

 

移動距離は実に864kmと出ますが、新千歳空港~足寄ICの間は高速道路を利用しますので、一般道の走行は半分程度です。週末なので、ETC割引も懐に優しい!?

 

帯広空港を利用するのアリですが、フライトスケジュールを吟味する必要あり。

 

③最難関の幌尻岳は8月に。できれば羊蹄山もセットで登りたい!

幌尻岳

 

やはり最難関は幌尻岳です。日高山脈は他の山々と同じ次元で考えてはいけません。

 

この記事では、新冠コースからを検討していますが、2018年6月14日現在、チロロ林道が解放されており、ヌカビラ岳~北戸蔦別岳を経由したコースも選択肢に入ります。私はこちらのほうを推したいと思います。

 

※追記 2019年はイドンナップ山荘への林道が通行止めなので、チロロ林道からのコースとなるでしょう。林道情報は下記から。

 

〇日高山脈の主な登山道へ通じる林道等道路情報まとめ

 

さて、これも前夜に新千歳入りをして、レンタカーを借ります。

  • 奥新冠発電所まで車で移動する。※2018年6月14日現在問題ありませんが、状況により、イドンナップ山荘まで車両が入れない場合もあります。

※追記 2019年は通行止めが続いています。

  • 初日は眠い目をこすりつつ、登山口となる新冠ポロシリ山荘まで長い林道歩き。ポロシリ山荘で宿泊装備をデポして、幌尻岳をアタック。下山後ポロシリ山荘または広場でテント泊
  • 2日目は車まで林道歩き、その後羊蹄山の登山口へ移動
  • 3日目は羊蹄山をゆっくり登り、下山後はレンタカーを返却して新千歳から帰る。

幌尻岳は糠平川のルートが最も登られていいますが、渡渉箇所も多くシャトルバスの手配など煩雑になります。計画に柔軟性を持たせるならば、健脚者は新冠コースまとはチロロ林道コースを推奨。

 

初日と2日目の行程配分は、天候や体力、睡眠時間によって柔軟に変更します。または、羊蹄山を諦めて幌尻岳一択というのも、無難な選択肢になり得ます。

 

 

こちらも厚賀ICまで日高道を利用しますので、一般道は少なめ。ただし林道区間もそこそこ長いので、注意が必要です。

 

チロロ林道からの山行は下記の記事をご覧ください。

 

幌尻岳|日本百名山へチロロ林道から日帰り。さらに1967峰にも寄ってみた

 

④大雪山旭岳、十勝岳、トムラウシ山は9月に登ろう!

トムラウシ山

 

最後は大雪山系の山々。残雪と高山植物を楽しむのであれば7月、爽やかさを感じたいなら8月をおススメしますが、この記事では9月中旬の紅葉時期を想定してみました。ただし、9月下旬になると雪が降るので注意。その場合、トムラウシ山を諦めなくてはならないかもしれません。

 

これも前日に新千歳空港入りをしてレンタカーを借ります。

  • レンタカーを借りたら道東道経由でトムラウシ温泉へ。夜は車中泊。
  • 初日はトムラウシ山へ。下山後は国道38号線で富良野経由で十勝岳登山口へ移動
  • 2日目は十勝岳登山。時間と体力に余裕があれば美瑛岳とセットで周回登山を。下山後は旭岳温泉へ。
  • 最終日は旭岳登山。北海道の最高地点で紅葉を見ながら達成感を味わって。下山後は旭川を経由し、道央道で新千歳空港へ。レンタカーを返却して帰る。

ここでのポイントは初日のトムラウシ山でしょう。トムラウシ山のみ十勝側から登るので移動が大変になりますが、健脚者であれば天人峡から登ることも選択肢になり得ます。その場合、2日目を旭岳にすれば移動も少なくてかなりラクになることでしょう。

 

 

こちらも半分くらいは高速道路利用になりますので、負担は少なく済むでしょう。くれぐれも居眠りには気を付けて。

 

この記事では、都合4回に分けて来道されることを想定しました。私だったらこういうスケジュールを組むだろう、という内容ですので、みなさんのスケジュールに合わせてアレンジをしてみてくださいね。

 

重ねて申し上げますが、体力に自信がある方向けのご提案です。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。