利尻山|山頂からご来光を眺めて、始発のフェリーで稚内へ帰る方法|札幌発着1泊2日1万円に挑戦

 

利尻山は日本最北の日本百名山で、利尻島へは北海道の最北端に位置する稚内市から島に渡ります。北海道外から訪れる場合は飛行機で直接アクセスするのが最良ですが、陸路で稚内市まで移動するとなると、アクセスが厳しいのが利尻山です。これは北海道在住者においても同様で、日帰りはまず不可能と考えてもいいでしょう。もっと言うならば、旭川市以北に在住で1泊2日、それ以外であれば2泊3日が妥当です。理由として、

  1. 稚内市から利尻島へのフェリーが限られ、接続が難しい
  2. 陸路の移動距離が長過ぎ、高速道路網が整備されていない

といった理由が挙げられます。しかしそのようなハンデキャップを乗り越えて、この記事では、

  1. 札幌から週末2日間で利尻山を往復して登山を楽しむ
  2. 深夜に利尻山に登って山頂からご来光を拝む
  3. 利尻島から始発のフェリーで稚内へ帰る

ということをに加え、総予算1万円という制限まで付けて、登山方法をご紹介します。

 

利尻島までの移動が頭を悩ませる

稚内

  

この計画では、いつものように土曜日の早朝に出発するところから始まります。札幌在住の場合、稚内フェリーターミナルまで概ね310kmの移動になりますので、移動時間を6時間程度をみておきたいところ。

 

はじめにお話しますが総予算1万円の制限というのは、バイクでの移動だからガソリン代を低く抑えられるわけで、他の手段で移動した場合はもっとかかります。 ちなみにそれぞれの移動手段での概算は、

  • 高速バス利用では、往復の正規運賃が11,300円+フェリー代4,280円
  • JRの特急(Sきっぷ)利用では、往復で15,160円+フェリー代4,280円
  • 飛行機利用(おともdeマイル)利用では、往復21,000円

 となります。(※2018年3月調べ)

 

意外にも、飛行機で丘珠空港から利尻島入りするのはコスパが良い印象を受けませんか。いっぽう、1人で自家用車を運転して稚内まで走るのは、ガソリン代や疲労を考慮するとコスパが良いとは言えず、それならば金曜夜から深夜の高速バスで移動したほうが良いようです。

 

ハートランドフェリー

 

利尻島の鴛泊に到着後に徒歩で移動する場合は買い物がやや不便ですので、フェリーターミナルに到着前に済ませておくのがベター。

 

フェリーのチケットは、自動券売機で購入できます。私が訪れた頃の料金は2,030円でしたが現在は2,140円になっています。(※2018年3月調べ)

  

サイプリア宗谷

 

出航の15分くらい前に乗船が開始となり、LCCに乗るような感じで素早く乗船します。「サイプリア宗谷」という船は2等椅子席が多いので、ゆったりと移動できます。

 

さて、天気が良ければデッキに出てみましょう。

 

サイプリア宗谷

 

利尻山がだんだん近づいてきて、潮風に当りながら「この山が日本で最も美しい」と思うことでしょう。

 

鴛泊

 

フェリーでひと眠りしたら、あっという間に鴛泊港に到着。到着日は深夜まで何もないので、まずはランドマークのペシ岬を訪れてみましょう。

 

ペシ岬

 

ペシ岬は周囲を一望できる展望台で、鴛泊に着いたらぜひ訪れたいポイント。清々しい風が吹いて、鴛泊の街並みや利尻山を間近に見ることができます。

 

コマクサ

 

ペシ岬を後にして、今度は高山植物展示園へ。ここは無料で解放されていて、いろいろな植物を見ることができます。利尻島は環境が厳しいため、平地でも高山植物が育つのだとか。

 

こちらは白いコマクサ。

 

リシリソウ

 

そしてこちらはリシリソウ。その他にもレブンコザクラ、チシマキンバイなど、いろいろな植物が展示されています。

 

今回の取材では、ファミリーキャンプ場「ゆ~に」さんにお世話になるため、高山植物展示園が最寄で、鴛泊のフェリーターミナルからでも徒歩圏内です。

 

 

さらに、キャンプ場の目の前には利尻富士温泉がありますので、テントを張って登山準備を済ませたら、お風呂にゆっくり浸かり、昼からビールを飲んで夕方には寝ることができます。

 

ゆ~に

 

管理棟で受付を済ませたら、快適なサイトで一夜を過ごします。

 

この企画は1万円未満で利尻島に登る、というものなのでテント泊にしていますが、近所に宿泊施設もたくさんあるのでご予算に合わせてどうぞ。

 

利尻富士温泉

 

こちらでは自動販売機で飲み物を調達できます。もちろんビールも。

 

山頂からご来光を眺めるため、深夜に出発しよう

ゆ~に

 

さて、山頂からご来光を拝み、始発のフェリーに間に合わせるためには、23時には出発したいところ。そのために30分前に起きてテントを撤収して装備をデポします。

  

登山口となる北麓野営場までは、車も通らない暗闇の中を歩きます。 

  

甘露泉水

 

深夜の時間帯に、動物の心配をせずに歩くことが出来るというのは安心です。

 

ヘッドライトの明かりを頼りに高度を稼いでいきましょう。周囲が全く見えないので、黙々と歩くことになるでしょうが、富士山のご来光登山とは異なり、完全に孤独な旅ができるのがこの山のいいところ。

 

第1見晴台

 

ファミリーキャンプ場「ゆ~に」さんから、6合目の第1見晴台まで約2時間30分で到着。このペースで登れば、3時30分の日の出時刻に間に合います。

 

その後、長官山まで50分、山小屋の脇を通ってどんどん高度を稼ぎましょう。

 

取材時の6月12日は残雪が懸念材料でしたが、アイゼンは不要。ただ早朝なので、キックステップが出来るような硬いソールの登山靴を推奨します。

 

利尻山

 

午前3時を過ぎると明るくなってきて周囲の景色がわかるようになります。長官山の奥にはペシ岬が小さく見えますね。 

 

利尻山頂

 

いよいよピークの利尻山神社が見えてきました。時間は午前3時40分。北麓野営場から約4時間かかりました。

 

利尻富士ご来光

 

雲海とご来光。ほぼ無風で孤独の世界。至高のひと時を味わいませんか。 

 

フェリーの始発に間に合わせるためには、ゆっくりしていられませんが、利尻山の登山道はよく整備されているので、計画通りの時間で下山できるでしょう。

 

利尻山

 

方角によってはかなり険しい箇所も。 

 

利尻山

 

ザレ場の土砂流出を防ぐために木段が整備されています。すれ違い時はお互い譲り合って。

 

利尻山

 

9合目には携帯トイレのブースが設置されています。

 

利尻山

 

上部にはかなりお花が咲いています。ご来光登山では登りの時間に確認できないため、こうして下山時に観察することになります。

 

利尻岳山小屋

 

「利尻岳山小屋」の内部を覗いてみましょう。キャパが狭いので、最初から泊まることを想定しないほうがいいかもしれません。

 

利尻山

 

長官山付近から見上げる利尻山。東大雪のニペソツ山と同じような魅力があります。積雪期にも見たいですね。

 

山頂に登るだけが登山ではありません。長官山まで登ってこの景色を眺めるだけも十分価値がありますので、長官山で引き返すスケジュールを組むのも一案だと思います。

 

第2見晴台

 

第2見晴台からの展望。下山時この段階で5時台ならば、始発のフェリーに十分間に合います。

 

利尻島

 

取材時は山頂から約3時間で下山完了。北麓野営場から徒歩1時間程度で鴛泊港へ戻ることができます。これで始発の稚内行きのフェリーに間に合います。 

 

鴛泊

 

鴛泊港から朝の利尻山の眺め。僅か数時間前にピークに立っていたと考えると感慨深くなりますよ。

 

鴛泊利尻富士

 

利尻島を後にして稚内への短い船旅。始発便は混雑しがちです。

 

サロベツ原野利尻山

 

稚内から札幌への帰路の途中、サロベツ原野から見た利尻山。

 

バイクでの移動ではガソリン1リットルで40kmくらいの燃費なので、600kmを走行しても2,000円くらいで済んでしまいます。これにフェリー代とキャンプ場、お風呂代、残りは食費で1万円で大丈夫。そこまでしなくても、利尻山に登る価値は十分ありますので、ぜひ訪れてみてくださいね。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

※この記事は2016年6月12日の山行をもとに作成しました。

 

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