日本百名山最北の利尻山。札幌から1泊2日、深夜出発で山頂からご来光も拝めて、すべて込み1万円の話

 

日本百名山の利尻山。道外から訪れる場合は飛行機で直接アクセスするのが最良ですが、道内在住者にとってはアクセスが厳しいのが利尻山です。まだ名寄以北に住んでいれば、何とか日帰りも可能かもしれませんが、旭川以南からでは飛行機を利用しなければ、1泊2日でもゆとりがないのが実情です。

 

そんな利尻山に何とか札幌から1泊2日で行けないだろうかと、よくよく調べてみると、ちょっと無理をすれば可能だとわかりました。今回は山頂からご来光を拝む、キャンプをする、往復バイクで移動する、そこに総予算1万円という制限まで付けて、ゲーム感覚で挑んでみました。

 

この山旅は2016年6月12日の記録です。

 

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札幌から稚内までの移動が最もツラい

 

最初の計画では、金曜日の夜に仕事が終わってからそのまま不眠で稚内へ移動、朝イチのフェリーで礼文島へ行って港から走って礼文岳へ登って下山し、午後から利尻島へ渡り、深夜0時に利尻山に登る、という今思えばムチャな計画でしたが、金曜日の夜が20時過ぎまで残業で、自宅へ帰ったのが21時近かったので、さすがに心が折れてしまい、計画を大幅に修正して利尻山のみに変更しました。

 

自宅で仮眠を取ってから3時15分に札幌を出発。

 

札幌から稚内まで約310kmくらいありますので、何回か給油をしないとなりません。コモ子の125㏄のスクーターの場合、航続距離が180kmが限界だとわかっていたので、夜間の給油ポイントを考慮して、国道12号で滝川市、国道275号と国道233号で留萌市、国道232号で天塩町、道道106号で稚内市と繋いで6時間15分かけてフェリーターミナルへ到着しました。

 

この行程で最もきついのがこの移動です。何といっても朝早いので寒い。小雨も降る。ここがバイクのツラいところです。

 

結局、滝川で給油1回目。羽幌で2回目の給油をすることができました。

 

ちなみにフェリーターミナルの駐車場は有料ですが、バイクは無料で停めることができます。

 

フェリーターミナルにアントニオ猪木さんが!

 

稚内市内にある道北ローカルな西條デパートで買い物、ミスドでコーヒーを飲んでからフェリーターミナルへ向かうと、アントニオ猪木さんがいるではありませんか!気合を入れてもらいたかったですが、プライベートはお邪魔したくないですよね。

 

鴛泊(おしどまり)までの料金は2,030円。個人客の2等席は自動券売機で購入できます。スーパー銭湯のような感覚。頻繁に行き来する島民にとってはわかりませんが、観光客にとってはとても良心的なお値段ですよね。

 

コモ子が乗るのは10時50分発のフェリーですが、乗船は15分くらい前からなのでまだ余裕があります。

 

ターミナル内に売店もレストランもありますが、利尻島内でキャンプをする人は、事前に稚内市内でおにぎりやパンなのど日配品の買い物を済ませておいたほうが無難かもしれません。

 

 

鴛泊にもセイコーマートがありますが、徒歩だとやや遠回りになります。それでも利尻町に貢献したいという人は島に渡ってからお買い物をどうぞ。

 

さて、テント装備のメインザックと、登山用のサブザックを担いでかなりの重量になりますが、移動は鴛泊港からキャンプ場までの往復だけなので、大したことはありません。

 

ビールを飲みながら、快適な船旅で利尻島へ

 

「サイプリア宗谷」という船は2等椅子席が多いので、個人的には好きです。

 

稚内への安着祝いとして、まずはビールを1缶空けて仮眠をとります。安着祝いなんて大げさ!と叱られそうですが、北海道民にとっても稚内は本当に遠い町なんですよね。コモ子は旭川に1年間住んでいた時、ほぼ毎月稚内へ日帰り出張していましたが、正直言って往復400㎞以上の運転が苦痛でした。そのくらい遠い町が北の先端にある稚内市なのです。

 

さて、天気が良いのでデッキに出てみます。利尻山がだんだん近づいてきて、この山が日本で最も美しいといっても過言ではない!と睡眠不足と酔った頭で考えたりしますが、海風が当たってかなり寒いので再び中へ入って仮眠。

 

利尻島に初上陸!

 

さて、いよいよ利尻島に上陸。鴛泊港の気温は正午を過ぎでも13.8℃とザックを背負って歩くには、長袖1枚でちょうどくらいの気温です。

 

今からキャンプ場へ移動しても14時前には到着してしまうので、目に付いた場所をテキトーに寄り道してみようと思います。

 

 

まずは島のランドマークの1つ、ペシ岬へ

 

まずは、鴛泊港にあるペシ岬へ港から歩いてすぐの距離にあります。フェリーで島が近くなると、利尻山よりペシ岬の方が目立っていたりして。

 

ここは利尻山のかなり上部からでも見える、島のランドマーク1つです。

 

標高は92mとのこと。札幌のモエレ山が52mですから、登ればひと汗かくくらいの高さなんですね。

 

全国の岬巡りをされている人は、面倒くさがらずに登ってみるといいでしょう。見渡す限りの水平線と真澄の空、離れ行く稚内行きのフェリー、残雪の利尻山など眺めが素晴らしいのであります。

 

高山植物展示園は高山植物のお花畑

 

キャンプ場へ向かう途中にある、高山植物展示園も寄り道推奨です。無料で入場でき、色々なお花を楽しむことができます。

 

レブンコザクラ、リシリソウ、チシマキンバイなどは、この地域の固有種なのでしょうか。お花にあまり詳しくなくても、十分楽しめるスポットなので、おススメ。

 

キャンプ場でツェルトを張って温泉とビール

 

さて、今宵のお宿はファミリーキャンプ場「ゆ~に」さんでお世話になります。

 

翌日の出発が早いこともあり、受付で料金を払ったらすぐに入り口に一番近いところにツェルトを張り、さっそく向かいの利尻富士温泉へ向かいます。

 

キャンプ場も温泉もシーズン前のためか、利用が少なく静かに過ごすことができました。

 

今日はテントに帰ってもう寝るだけということもあり、お風呂上りに自販機でクラシックを2本。休憩室の窓からは海も眺められるので、リクライニングベンチに寝転がって、真昼間からビールを飲んでダラダラ過ごします。

 

もう登らないで帰っても満足です(苦笑)

 

さらに発泡酒を1本買ってテントの中で飲んでベロンベロン。

 

かなり酔っています。

 

 

トレランシューズで登るか、アイゼンを付ける可能性を考慮して冬のブーツで登るか思案中ですが、アルコールで思考が完全にストップしています(汗)

 

もうどうでもよくなって、17時就寝です。

 

23時出発。真っ暗な道をひとり行く

 

夜は風がビュービューと音を立て、ツェルトごと飛ばされそうな感じでした。

 

22時30分くらいに起きて撤収。23時出発です。

 

北麓野営場までは車も通らない暗闇を歩きます。そのうち風がピタリと止みました。運がいいです。 

 

やや二日酔いなので、名水がとてもありがたい感じがします。

 

暗闇の中ではよくわかりませんが。帰りぎわ楽しむことにしましょうか。

 

さらに暗い中を黙々と歩きます。

 

あとでブログにアップすることを考慮すると、何か写真を撮らなきゃと思いますが、何も見えないんですね。

 

自転車用のLEDを手に持って進みます。ヘッドライトもありますが、昔の人は懐中電灯を手に持っていたわけで、頭にライトを着けるという山の固定概念を覆してみたいと思います。大げさですが…

 

6合目の見晴らし台に到着したのは、1時35分。ご来光に間に合うか心配です。

 

 

 

 6合目の第1見晴台が1時35分。

 8合目の長官山が2時20分。

 

 ほぼタイムスケジュール通りですが、山頂に3時30分くらいに到着しなければ、帰りのフェリーに間に合わなくなる可能性があるので、ピッチを上げます。ここにきて昨日のビールたちが悪さをするんですよね。

 

 

 だんだん明るくなってきて周囲の景色がわかるようになってきました。

 

 

 

振り返ると鴛泊港が見えます。

 

 もっと早い時間は礼文や稚内の明かりもくっきりと見えましたが、私の撮影技術では捉えることができませんでした。

 

 

 

 3時40分。山頂が見えてきました。

 

 ちょうど日の出の時間に重なり、予期せぬご来光登山となりました。ツイてます。

 

 

 心配していた雪はほとんどなくて、アイゼンの出番もなかったのですが、だからこそほぼ時間計画通りで済んだのかもしれません。

 

 

 

 雲海と朝日。

 

 しかも無風に近くて、1人の世界。

 

 最高の喜び、を味わいます。

 

 

 しかし、フェリーの時間が8時30分に迫ってますので、ゆっくりもしてられません。10分くらいで切り上げて出発します。

 

 

 

 満足したからか意味のないポーズ。

 

 最近は三脚を持って歩かないため、セルフタイマーで撮れそうなカメラを置ける場所を見つけると、とりあえず自撮りします。

 

 

 

 登りはほとんど真っ暗だったため、お花を目にしませんでしたが、下りではいくつかのお花を見ました。

 

 それでもまだ薄暗いのでお花の色が鮮やかに撮れないのが残念。

 

 

 

 避難小屋を覗いてみます。

 

 立派なワンルームマンションです。嫌いじゃありません。

 

 

 最初から泊まることを想定しないのがいいでしょうね。

 

 

 

 避難小屋から登り返したポイントからの利尻山。

 

 ニペソツ山と同じような魅力がありますね。

 

 

 真っ白な時期に再度来てみたいものです。

 

 

 

 長官山からの展望。

 

 ここからの下りでブッシュの中に入り、この景色とはお別れになります。

 

 

 ここまで登っただけでも、満足できる山行になるかと思います。

 

 

 

 第2見晴台からの展望。

 

 昨日のペシ岬があんなに小さく見えます。

 

 時間はまだ5時台。

 

 

 フェリーには十分間に合いそうです。

 

 

 

 6時50分に下山完了。

 

 鴛泊港には7時40分頃戻ってきました。

 

 

 滞在は20時間くらいでしたが、十分に楽しめた利尻島でした。

 

 

 

 稚内から札幌へ。途中のサロベツ原野から見た利尻山。

 

 今回の旅は1万円で済みました。125㏄だとリッター40kmくらい走るのでガソリン代が2,000円くらい。フェリー往復4,000円。食費とお風呂、キャンプ場が残り。

 

 節約のコツは移動費用を安くすることと、外食を控えることです。ビールはやめられないですが(汗)

 

 


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