【大雪山旭岳|日本百名山】姿見から山頂と紅葉の裾合平を周回して、中岳温泉も楽しむには

 

大雪山系の山々は、北海道で最も早くに紅葉の最盛期を迎え、2週間足らずで初冠雪となります。紅葉という視点で見た場合、登山者で最も賑わうのは、銀泉台から登る赤岳付近で、層雲峡からシャトルバスが出るほどの人気です。

 

一方で旭岳は、姿見までロープウェイが運行されており、ロープウェイから見下ろす紅葉、見上げる山肌が美しく、一般の観光客でも、手軽に紅葉を楽しめるのが嬉しいところ。登山者は、旭岳に登ってもいいでしょうし、裾合平で紅葉を楽しむだけでも十分満足できると思います。

 

この記事では登山者を対象に、紅葉最盛期に、姿見から旭岳に登り、間宮岳、中岳分岐、中岳温泉、裾合平を経て再び姿見へ戻る、そんな周回登山のポイントをまとめて発信します。登山をされない方にとっても、参考になれば幸いです。

 

紅葉を見るだけでも、早立ちをおススメする理由

旭岳

 

毎年、敬老の日が第3月曜日に設定されており、この3連休の前後が、旭岳の紅葉最盛期と重なります。

 

7月から9月の期間は、土日祝が朝6時、平日が6時30分からロープウェイの運行を開始しており(詳細は要問合せ)、登山者は始発のロープウェイに間に合わせるため、5時台から準備していることが多いです。

 

一方、お昼近くになってくると観光客が増え、駐車場待ちの長い列ができるほどですので、早い時間に訪れることを推奨します。

 

また、お昼近くになるとガスがかかったり、太陽の位置が高くて色味が映えなかったりするので、やはり午前の早い時間帯がおススメです。

 

往復の運賃は大人2,900円(税込み)とかなり高額なので、旭岳駅から2時間以上かけて徒歩で登る人も少なくありません。しかしこの時期は、ロープウェイから見下ろす紅葉がとても美しいので、ここはケチらずにロープウェイを利用すべきでしょう。

 

旭岳

 

旭岳の登山口には、無料の公共駐車場がありますが、6時にはすでに満車になっていることが多いです。その場合は、旭岳ロープウェイの有料駐車場に駐車しましょう。

 

気温や風速の表示がされていますので、山頂を目指す方は参考に。また、一般の観光客の方は、平地の服装で姿見周辺を散策される方がいますが、最低限、上下は長袖を着用。靴は汚れてもいいような運動靴を推奨します。木道が完全に整備されているわけではありませんので、岩の段差で滑ったり、水が溜った土の地面で泥だらけになることがあります。

 

姿見駅までロープウェイで登ると、たいていの人は、姿見の駅まで足を延ばしたくなるもの。そのためにも服装には注意したいところです。

 

 

なお以前、モンベル会員はカード提示でロープウェイの運賃が300円引き、というプランがありましたが、2016年11月に再訪したときは、このサービスは終了しているようでした。

 

旭岳ロープウェイ

 

ロープウェイは、10分ほどで姿見の駅へ到着。

 

縦走してここから下山する場合や、下山のみでの利用の場合、ここで片道切符を購入できます。

 

登山者は、ここでも登山届を記入することができます。また、営業時間内は、売店やトイレの利用が可能です。

 

大雪山旭岳

 

姿見駅を一歩外に出ると、山腹から噴煙を上げる旭岳と、赤や橙色に色付き始めた草花が目に飛び込んできます。

 

ここから距離にして約700m、標高差にして70mくらい歩けば、姿見の池に到着です。

 

十勝連峰

 

南側には十勝連峰が眺められます。

 

中尾山◬1743.8はクワウンナイ川の南にある三角点で、このピークを目指す人は皆無。

 

美瑛町の東側の山域は、ほとんど話題に出ることはありませんが、おそらく冬季の眺めは抜群だと思います。個人的に開拓したい地域です。

 

旭岳

 

初夏に咲き乱れるチングルマも、秋になると違った美しさを見せてくれています。

 

姿見の池

 

姿見の池に到着。ここで一休み。山頂を目指す人は右から。夫婦池の散策や、裾合平へ向かう方は左へ。

 

大雪山旭岳

 

姿見の池と旭岳。山腹から噴煙を上げています。

 

姿見の池

 

そう、池に映りこむから姿見と言います。

 

近年、中国や台湾、韓国といった東アジアの旅行者が多く、欧米人のハイカーも増加傾向です。私は、北海道の食材を輸出する仕事に携わっていますが、こうした自然そのもののブランド価値も、もっと向上させたいと願っています。特に東南アジアの国々の方に対しては、日本の四季の美しさをアピールして、来日していただきたいと願うのです。

 

姿見の池

 

夫婦池へ向かう散策路。奥には当麻岳や比布岳の山塊が見渡せ、山腹の紅葉がきれいです。

 

姿見の池

 

山のスタイルでオシャレをして、紅葉の旭岳に登るのもステキですね。

 

姿見の池でひと休みしたら、山頂へ向けて元気に出発しよう!

姿見の池

 

さあ、姿見の池でひと休みしたら、山頂へ向けて出発しましょう。

 

旭岳

 

ここから山頂までは、ガレ場が続きます。

 

こういう登山道は、道があってないようなものなので、歩幅に合わせてうまくコース取りをしましょう。最初はやや広めの尾根地形、ガスがかかっている場合、左右にあまりブレないように注意。

 

旭岳

 

高度を上げていくと、遠くに大雪山の奥座敷、トムラウシ山が見えてきます。

 

全く見ず知らずの人たちが、同じペースで登るのもあり?

 

旭岳

 

かなり高度を上げると、しだいに尾根が狭くなり、登りも急になりますが、休み休み慎重に。

 

旭岳

 

8合目くらいまで登ると、東大雪の山々も見えるようになります。ウペペサンケ山はニペソツ山の背後にあるので、右に少しだけ見えるくらい。

 

旭岳

 

標高2,200mの9合目付近を過ぎると、山頂方向へ大きく方向転換します。

 

ここでは、下山時に間違えやすいため、ロープが張られていますが、ガスがかかると要注意です。旭岳の南側の中腹には沢や湖沼が発達していて、最悪の場合は忠別川の断崖絶壁へ。考えただけでも恐ろしいですね。

 

旭岳

 

山頂直下から南側の眺め。

 

トムラウシ山から富良野岳まで、大雪山の大きさを感じられます。

 

さらに遠くに、日高山脈がかすかに見えます。

 

旭岳

 

旭岳のピークは傾斜がありますが、全体的には広くて、たいてい多くの人々で賑わっています。

 

道内在住で、これから登山を始めようという方には、最高峰の旭岳に登るという目標を最初に掲げると、比較的達成しやすく、達成感も大きいのでおススメです。

 

今回は裾合平へ周回しますので、山頂から縦走路を下っていくことになります。

 

旭岳

 

北側には鋸岳の右に、北海道第2峰の北鎮岳が最も高く、左側の山塊は比布岳と安足間岳が、ひときわ高くなって眺められます。名峰の愛別岳は、安足間岳の後方に隠れて見えないのが残念。当麻岳はいったいどこが山頂なのか判別できません。

 

そもそも表大雪の主要な山で、三角点が存在するのは、旭岳、北鎮岳、赤岳、化雲岳、トムラウシ山の5つだけのようです。十勝連峰のオプタテシケ山、東大雪の音更山がその次に近いところ。あとは、前出の中尾山のようなマイナーピーク。

 

旭岳の山頂から縦走路を下って、まずは間宮岳へ

大雪山旭岳

 

旭岳の山頂から御鉢平の荒井岳へは、裏旭キャンプ指定地まで標高差210mの斜面を下るところから始まります。

 

この斜面はかなり急で、ザレ場の割に地面が固いので、滑りやすく足に負担がかかりがち。しっかりとストックで身体を支えながら下りましょう。なお、南側には万年雪があるため、夏であれば残雪を伝って滑り降りることができます。

 

下りきった付近では、たいてい水を採ることができるので安心。

 

大雪山旭岳

 

旭岳の山頂を振り返ると、残雪の多さに驚かされます。9月中旬なんですよ。

 

さらにもう少し下りると、裏旭キャンプ指定地があります。ただし、ここでの宿泊はあまりお勧めできません。その理由は、

  1. 周囲に人工物が何もなく、景観も良くない。ガスがかかると、身動きが取れなくなる
  2. 北海道で最も標高が高いので、冷え込んで風も強め
  3. どういう行程を組んでも、ここで泊まるスケジュールになりずらい

といったことが挙げられます。登山中のテント泊は、安全性や休息そのものの質が大切。一方で、山々に沈みゆく太陽と雲海を眺めながら食べる夕食や、テントの撤収しながら眺める大自然の夜明けにこそ、高い価値を見出せるのも事実。そういった意味で、裏旭キャンプ指定地はお勧めできないです。

 

 

荒井岳への登りから後方を振り返ると、後旭岳の斜面の彼方に、化雲岳と大きなトムラウシ山が見えます。トムラウシ山の背後に見えるのは、おそらく北日高の芽室岳やペンケヌーシ岳あたり。

 

中岳分岐からチングルマとウラシマツツジを楽しんで

間宮岳

 

御鉢平の荒井岳と間宮岳を過ぎると、中岳分岐へと標高を下げていきます。

 

前方には北鎮岳と鋸岳、比布岳、安足間岳へと続く稜線を一望できます。

 

中岳分岐

 

中岳分岐から標高点・1898付近まではまずまずの斜度の下り。

 

山肌の紅葉が緑や黄緑と対照的。ちなみに正面に見えるポコが、地形図の大塚。その手前のザレの斜面には、万年雪の地図記号が記されていますが、この時期は見当たりませんね。

 

チングルマ

 

初夏を楽しませてくれたチングルマ。綿毛となって秋も楽しませてくれます。

 

ウラシマツツジ

 

ウラシマツツジの紅葉も素晴らしいですね。

 

中岳温泉と真っ赤なじゅうたんに感動

中岳温泉

 

急斜面に差し掛かる頃に、中岳温泉が見えてきます。多くの人たちでに賑わいを見せている様子。

 

中岳温泉

 

中岳温泉では、多くの人が休憩をしながら楽しんでいます。ここは靴を脱ぐのを面倒くさがらず、ぜひ足湯だけでも楽しみたいところですね。

 

もちろん、全身欲だってできます。これだけ人がいると、ちょっと勇気がいるかな?

 

中岳温泉

 

泉質や湯温はと言うと、説明不要ですね♪

 

裾合平

 

一面チングルマのじゅうたんで埋め尽くされた裾合平。

 

晴れた日の午前中ならば、もっと美しい景色を見せてくれることでしょう。

 

裾合平

 

紅葉の旭岳と裾合平、いかがでしたか?今回は、姿見から旭岳山頂へ登り、御鉢平、中岳温泉を経て裾合平へと周遊するコースでしたが、純粋に紅葉だけを楽しむのであれば、姿見から反対周りで、裾合平と中岳温泉まで巡れば十分でしょう。

 

紅葉に時期はあっという間に過ぎ去ってしまいます。特に台風が接近したり、低気圧が通り過ぎると、一気に葉が落ちてしまうことがあるので、運も大事。

 

今年もステキな紅葉を楽しみたいものですね。

 

下山後の温泉とラーメン屋さん

龍乃湯温泉

 

せっかく旭岳へ登ったのなら、旭岳温泉を楽しみたいところですが、この時期は混んでいることが予想されます。そこで一つご提案。

 

旭川方面へ向かう途中、道道1160号線から道道37号線で東旭川へ。東旭川駅の裏側に位置する「龍乃湯温泉」がおススメです。

 

道道140号線、通称「動物園通り」から駅へ向かい、裏手に回って住宅地の中にあります。

 

天金

 

旭川は札幌と並んでラーメンがおススメ。

 

今回、ご紹介するのは、旭川ラーメンの有名店「らーめんや天金」さん。「あさひかわラーメン村」にもお店があるので、車でも寄りやすいですよ。

 

道外の方には、味噌ラーメンで有名な札幌ラーメンよりも、旭川ラーメンのほうが親しみやすいかもしれません。

 

もしこちらが混雑していても、ラーメン村にはお店がたくさんありますので、どこで食べても個性的できっと満足できるハズ。